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神の子池


北海道の東にある清里町。 有名な摩周湖の原水となる池がある。 その名も「神の子池」。 「摩周(マシュウ)」とはアイヌ語で、神様という意味。その原水だから「神の子池」。 20歳の時の北海道旅で真っ先に向かった場所。 池と出会った瞬間、信じられないぐらいの衝撃を受けた。 ただ単に、きれい、美しいではない自然そのものという姿。 動けなくなり、同じ場所でじっと池を見つめていた。 そんなに多くない観光客がきても、僕は動けず、数時間が過ぎていた。 観光客の「きれいだねー」、「すごーい」という声に違和感を感じ、我に返った。

確かにきれいだけど、僕らが住んでいる都会、神戸や東京など住居のある生活がある場所も、 昔はこんな自然であったはず。 それを便利にするために家を建て、いろんな生活環境を整えてきたのに、 残っている自然に対して「きれい」と感動するだけ。 違うと思った。 今生活している場所も、こんな自然だったんだとわかった上で生きないとと思った。 取り戻したいとは思わない。 でもわかった上で生活しないと、自然に対して失礼だと思った。

そんなことをふつふつと感じ、アイヌの文化を知った20歳の旅。 その時に出来た曲が「あなたのうた」。 ぜひ聴いてほしい。

photograph by Shigeki Maruyama

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